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桜咲車両工場ブログ支区

桜咲車両工場の別館。 工作記録を中心に、名古屋から鉄道まみれの日々をお送りします。

「江別風」3軸ロッドDLを作る~その2
前回に引き続きノスタルジック鉄道コレクション第2弾L型DLの製作記です。
車体側の加工が完了しましたので、塗装と仕上げを進めていきます。



塗装は実機の写真を見比べつつGMカラー11番「朱色1号(通勤型EC)」で塗装しました。
2024年現在も残されている保存車は黄色で塗られているようですが、現役時代の写真を見ると割とオレンジでしたので、この塗色としました。
実際に「何色(ないし●色▲号的な)なのか」は残念ながら分かりませんでした。写真自体の発色等もあり正確・確実な色の特定は困難ですから、最後は模型的な印象メインで塗料を決めました。
朱色1号はFARBE・ガイアノーツからも発売されていますが、過去に購入したGM塗料はそれらと比べると「若干くすんだ色味」になっています。
若干のロット差や経年もあるかもしれませんし、現在店頭に並んでいるGM11番も発色が良くなっているかもしれませんが、「(新造時や全検後のような鮮やかな朱色1号」と比べると若干色褪せた感じを目指しました。

そんな訳で当方の塗料棚の中に眠る(恐らく)15年ものくらいの朱色11号に白羽の矢が立ったのでした。


アルモデルさんの3軸ロッド動力付属のエッチングパーツには前面のゼブラ模様を再現する板が付いているので、これも使用してみました。
GMカラー12番「黄色5号(通勤型EC)」で塗装した後、筆塗りでフラットブラックを塗りゼブラ模様となります。マスキングで再現するよりお手軽です。

手すり類は地道に白色を塗って目立つようにし、作業者の安全を図ります。



折角なのでもうひとアクセント…と悩んでいたところ目に留まったのは実写の「架線注意」の表示。
函館本線が電化されているため、注意喚起の必要性が生じたのでしょう。

プラ棒(0.25×0.5mm)の先端にGMステッカーから切り出した「架線注意」表示を貼り付け、ボンネット上に設置された注意表意看板替わりとしてみます。



セメダインEXクリアを使い、ボンネット先頭側の足掛けで登りきった先に注意標記を取り付けました。
サイズからしてほんのちょっとしたアクセサリーですが、これがあるだけでボンネット先端部のディテール密度が良い雰囲気になったような気がします。



ひっくり返した図となりますが、車体裏側はこんな感じ。
動力は組立済ですが、カプラー部分は自分で組み立てる必要があります。
といっても半田付けなどは一切必要なく、エッチング板の折り曲げとねじ止めだけで完成させられるので、最低限の工具があれば可能でしょう。

この部分が金属板むき出しでは目立つので、ミッチャクロン+フラットブラックで塗装し、床下を黒一色にしておいた方が私としては好みですね。
また、説明書にはカトーカプラーN・アーノルドカプラー・マグネティックカプラーの案内がありましたが、(申し訳ないながら)これを無視しシンキョーカプラーを取り付けてみました。
ちょっと垂れ下がってしまうのがディテール上は難点でしょうか…

また、江別の実機はスノープラウが取り付けられていますので、今回の製作でも再現。
パーツボックスから出てきたGMの単線用スノープラウと、TOMIXのキハ用スカートに付属のスノープラウを加工し取り付けています。

特に製品そのままの厚みでは線路に干渉しますので、それぞれ半分~2/3くらいの厚みまで削り込んでから取り付けています。
さらに万が一を考え固定は両面テープにしておきました。目立たないのでこれで十分でしょう。




そんな訳で、トミーテック「ノスタルジック鉄道コレクション第2弾」ディーゼル機関車に3軸ロッド動力を組み込んだ「江別風」3軸ロッドDL、これにて完成です。

該当する製作写真が無かったので言及していませんでしたが、キャブにモールドされた票差しは削り取り、その跡地に製造所銘板「日立」を取り付けてみました。
銀河モデルのSL用が手元に余っていたため、取り付けて車体色の塗装後に枠・文字部分のみ耐水ペーパーで磨き出しました。そのままトップコートを吹いていますので、金属地が露出した状態を維持できるかと思います。


折角連結できるようにしたので、牽かせるセキ車を引っ張り出しまして…





江別駅の上り方で函館本線から分かれ、専用線に入っていくあたりをイメージして撮影。
後ろは複線電化の函館本線、芦別から届いた石炭満載の石炭車が並ぶ側線を挟んで発電所へ向かう単線が分岐していました。
手持ちの線路の都合でだいぶ立派な軌道になってしまいましたが、本線から単線の支線(専用線)が分かれていく光景というのはどの路線でも堪らん情景です。

地方私鉄の客車や小編成の貨物列車を引っ張るようなイメージの製品でしたが、気付けば重量のある石炭車を連ねて火力発電所へと往復する重量物を運ぶ機関車となってしまいました。

ちょっと車体が大きめ(と思っている)製品ということもあり、石炭車を10両近く牽いていても違和感が無い雰囲気にはなったのではと思っています。
一緒に集めた客車を牽くカマが減ってしまった気もしますが、そこはまた別途考えるということで。

種車の入手が年々厳しくなってきてしまっていますが、もしお手元で寝かしてしまっている方がおられれば、この3軸ロッド動力を組み込む加工はぜひおすすめしたい内容です。
2軸のままとは雰囲気がガラッと変わり、「自分だけの1台」を楽しめるものと思います。

良い雰囲気で仕上げられたため「江別”風”」と謳って記事にまとめてみました。
家の中で転がすには十分なサイズですので、またどこかのタイミングで走らせてみようと思います。

~おしまい~


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