桜咲車両工場ブログ支区

桜咲車両工場の別館。 工作記録を中心に、名古屋から鉄道まみれの日々をお送りします。

鉄道コレクション第4弾クモニ13をディテールアップ
中古模型店を定期的に巡回中、たまたま手に入った鉄道コレクションの国鉄クモニ13形。動力付き+パンタ交換済で割とお得な買い物だったので、つい購入してしまいました。
いつの製品だったか調べてみたところ、第4弾とかなり初期頃の製品でした。発売は2007年、1両460円(税抜)の時代です。
https://www.tomytec.co.jp/diocolle/lineup/tetsudou/tetsudou04.html

記憶が間違っていなければ、発売当時は割と人気でプレミアがついていた気がしますが、KATOから同形式が発売されたこともあって、さすがに値段も落ち着いてきている感じでしょうか。


購入してきたプレーン状態で記録を残しておきました。
リベット表現も割愛され今の目で見るとかなりサッパリとしたディテールです。KATO製だとリベット表現もされていますし、そちらの方が良い方も多いことでしょう。お安く・手軽に遊ぶにはこれで十分という見方も出来ます。

ただ、どうしても気になったところが2点。
ひとつはこの通り非パンタ側の屋根と車体の隙間。もう一つはパンタ側も非パンタ側も「おでこが何かスッキリしてる」こと。

その原因はというと、下記の写真のごとく前照灯両脇にある旧型国電に欠かせない踏板が省略されているのです。
推測ですが、同じ第4弾にラインナップされていた富士急・弘南・西武あたりの屋根を流用したがために「種車」であるはずの国鉄車の踏板がないままとなったのかもしれません。

▲鉄道博物館収蔵のクモハ40

という訳で国鉄車として遊ぶなら踏板がないのではどうしても違和感がありますので、違和感があるなら自分でどうにかしよう作戦にて、「屋根隙間の改善」「踏板の設置」を進めていきたいと思います。
(KATO製を買うより安価に楽しもうというコンセプトもあったりなかったり…)


まずは非パンタ側の屋根板の延長から。
屋根板は懐かしの「車体側にビスで止まっている」方式なので、屋根板を外して加工をすることが可能です。屋根を弄ることで車体側の塗装まで…なんてことを考えなくて良いのは楽ですね。

屋根板にエバーグリーンのプラ板をMr.セメントSPで接着。少し大げさにプラ板を接着してから、リューター・耐水ペーパーで削って形状を整えていきます。

時々車体側と合わせて隙間の埋まり具合を現物合わせで調整しながら、切削加工。
スポット的な凹みには瞬着を盛って削り、最後に溶きパテ(Mr.サーフェイサー500)を盛って表面を整えて完成です。


おでこの踏板もプラ板で製作。
かつて銀河モデルにはそのものズバリの製品があり手元にも持っているのですが、ここだけ金属パーツにするのはアンバランスですので、プラ板での再現を目指します。

踏板はt0.4mmのプラ棒、取付足はt0.25×0.5mmのプラ棒から加工しています。
取付足は屋根へ接着するだけは強度面で心配が大きいので、屋根板にφ0.3mmの穴を開け、プラ棒を差し込んでみました。
プラ棒の幅方向は0.5mmありそのままでは入りません。そこで幅方向を少し潰してから穴に差し込み、Mr.セメントSPで溶着しています。

取付足と踏板もMr.セメントSPで接着後、最後に表面に粘土の低い瞬間接着剤を塗布し、少しだけ強度が増えるよう画策してみました。(どれだけ意味がある加工だったのかは、証明できませんが…)

こうして完成した屋根板本体をダークグレー、ベンチレータ・前照灯・パンタのランボードなどはGM9番(ねずみ色)で塗装して一旦完成といています。


車体側は基本的にそのままで行くつもりだったのですが、資料写真を見るとパンタ側の先頭にはジャンパ線が付いていましたので、そこだけ再現。
車体側にモールドされたジャンパ栓(閉状態)を慎重に削り取り、φ0.8mm(φ1.0mmだったか…?)で跡地に取付穴を開口。TOMIXのジャンパ線余りパーツを取り付けました。
取り付け後は栓をブドウ色2号、ジャンパ線をフラットブラックで筆塗りしました。


加工した屋根と車体を組み合わせた結果、簡易的ではありますが製品状態より立体感を増したクモニ13になって来ています。折角なのでもう少しだけ手を加えます。



GMストアーでバラ売りされている荷物車用の保護棒付き塩ビ板。
さすがに過去のエコノミーキットの余りなどでは量が足りませんでしたので、新品を1袋購入して来ました。
塩ビ板のサイズを合わせながら両面テープを細く切り出して貼り付け、車内側から貼り付けていきます。
製品の透明パーツと塩ビ板の下端部はツライチになるようサイズを調整しているので、両面テープが外から見えないよう気を付けると、なかなか面倒な接着でした。


最後の仕上げは標記類…ということで恐らく20年ほど前に購入したステッカーを引っ張り出して来ました。
恐らく、RMモデルズ100号記念でクモハ12がおまけで付いて来た頃に購入したような気がします。100号は2003年12月ということで、これももう22年前ですか…
ステッカー自体は色褪せたり変色することもなく、粘着力も特に問題はありませんでした。

このステッカーに含まれる「荷物電車」のサボを前面助士側窓下に貼り付けました。

今だとKATOのクモニ13付属ステッカーのバラ売りを探した方が効率的かもしれませんね。
(京浜東北線などの荷物電車の運行番号はそっちには含まれるのですが、上記ステッカーには含まれず、今回は運番表示を再現できず。。。)



そんな訳で完成した姿がこちら。
製品状態と比べると「これじゃない感」が軽減し、国電の顔に近づいた気がします。

表示も「荷物電車」としましたので、他車種と連結した回送などは考慮せず両端ともダミーカプラーのままとしています。台車との位置関係上TNカプラー化も難しく、ここは諦めどころでしょう。

運番表示器が凸モールドになっているのでどうしても気になるのですが、ここは適当なステッカーが入手出来たら考えることにしたいと思います。

この時代ばかり集めている訳ではないもののなんとなく気になる「旧型国電」。
その手持ちラインナップが安価に1両増えてくれました。
いずれは常磐線など72系あたりの長編成をエコノミーキットからなどと思いつつ、こうして横道から手を出してしまうのを何とかしたい所ではありますが…

そのような訳で、突発的でしたが衝動買いからの衝動的な小加工のお話でした。

~おしまい~


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