桜咲車両工場ブログ支区

桜咲車両工場の別館。 工作記録を中心に、名古屋から鉄道まみれの日々をお送りします。

ミャンマー大遠征~2016~その3
ミャンマー特別編での更新、今回もキハ11編(2/2)です。


▲コンピューター大学駅に並ぶキハ11
前回記事では環状線を中心に走る4両編成・5両編成のキハ11の姿をアップしましたが、今回は「コンピューター大学支線」に入る2両編成の姿です。

コンピューター大学支線の運行体制は2013年訪問時と変わらず、朝に下り(コンピューター大学行)2本、午後に上り(ヤンゴン中央行)2本、それぞれ続行で運転という状態。

午後になってコンピューター大学駅に到着すると、午前中に下って来たキハ11形2両×2編成が留置されてました。


「岐阜」を掲出したRBE3008(キハ11-103)+RBE3019(キハ11-120)、
「回送」表示のRBE3015(キハ11-116)+RBE3009(キハ11-106)の2編成が留置され、
ホーム側にいる列車が先発となります。

ちなみにホーム側の列車が出ていったからといって側線の列車がホーム側に入れ替えられる事は無く、乗車する場合には地面から乗降することになります(笑
乗降口に合わせて数段の階段があるものの、結構な高さです。


車内はというと、座席は改造されたもののそれ以外はほとんど日本国内現役時代のまま。
精算機こそないものの、運賃表示器がそのまま残されていました。
…さすがに稼働はしていませんでしたけどね。

東海管内ではキハ25に置き換えられましたから部品取りなどで外す必要もなく、そのまま輸出されたんでしょうね。



2013年訪問時のコンピューター大学駅はこんな感じで「草原の中の駅」だったのですが、さすが雨季、「激藪の中の駅」に進化を遂げていました。
もはや線路がどこにあるか分かりません(笑

軌道状態も悪いこの激藪の中を5~10km/hというゆっくりとした速度で列車は進み、Hlawga駅から本線へと合流してヤンゴン中央駅へと向かっていくことになります。

本線・環状線に入ってからは軌道改善の恩恵も受けて快適に走るのですが、ついにヤンゴン中央手前で先行列車へ追いつき、場内信号でタップリ待たされた後にヤンゴン中央駅へ到着。


コンピューター大学を10分後に出たはずの岐阜行き…じゃなくてヤンゴン中央行きに早々に追いつかれてしまいました。

夕方ラッシュに差し掛かった環状線を走ってくるだけあり、結構な乗車率で入線してきました。
デッキから乗客が鈴なりになるくらい…という訳ではなく、駅についたらすぐ飛び降りるorドア部にいた方が涼しいということで開け放たれたドアから身を乗り出している人が多いのです。

実際にドア付近の方が涼しいのですが、左右に大きく揺れる車内にいると振り落とされそうで怖さの方が先立ちます(笑


さて、ヤンゴン周辺で見ることが出来るキハ11をもう1つだけ。



▲左隅に留置されているキハ11の姿が…

新聞等で目にした方も多いかもしれない「ティラワ港」にほど近いThiLaWa駅です。
沿線には巨大な製油所等もあり、また「ティラワ経済特区」として開発途上にあるエリアですから貨物列車を運行する意思でもあるのか、バラストも新しく軌道状態も比較的良好なのが見てとれます。

駅自体は1面3線(着発線1線+側線2本)で、その側線に陸揚げされたままの姿で留置されるキハ11の姿がありました。


▲紀伊長島行きキハ11形3連+24系(札サウ)2両の混合編成(?)

改造が追いつかないのか、陸揚げされ仮台車を履いた状態のキハ11、キハ40、48等が多数このティラワ駅周辺に留置されています。

後ろに繋がれた24系、pierre2427氏のティラワ港線のページを見るとどうやら数年単位で留置しっぱなしのようです。

キハ11ですら低屋根化改造の必要がある状況ですから、さらに大型の24系となると改造にかかる手間も大きく増えますし、手を付ける前に一般車両を優先して、という計画なのでしょうか。

最近は新造車(!)の中国製客車が導入されたりしているようですから、このままティラワで終焉を迎える可能性も高いのかもしれませんね。

これでキハ11の記事は以上です。
次回からはキハ40を取り上げていきたいと思います。

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8月下旬に3個も連続して北海道へ向かった台風による被害が明らかになりつつあり、影響の長期化、拡大も避けられない様相です。
特に石北本線や根室本線といった重要幹線に被害が出て長期運休を強いられていることは北海道経済にとっても大きな打撃でしょう。

これからの台風シーズン、少しでも早い復興とこれ以上被害が拡大しないことを祈るばかりです。



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