桜咲車両工場ブログ支区

桜咲車両工場の別館。 工作記録を中心に、名古屋から鉄道まみれの日々をお送りします。

終焉近づく国鉄型特急電車~381系やくも~
3月の振り替えりになっていますが、所用のため山陰まで行って来ました。
2014年に一畑電車へ行ったのが最後なので、10年ぶりの山陰です。

行き方は色々考えたものの、大人しく往復とも伯備線経由。
10年前と変わらず伯備線の特急はすべて381系で運転されていますが、2024年4月6日から新形式273系がデビューすると大幅に本数が減ることがアナウンスされています。
(逆に一部でも残ることに驚きですが、多客時こなせるだけの新型車を揃えるのもなかなか難しいのでしょうし、381系が使える限りにおいては多客時は在来車にしておいて、新規投資コストを抑えるというのはある意味良い作戦なのかもしれません)

そんな訳で図らずとも381系ラストのタイミングでの伯備線往復乗車が叶ってしまいました。



そんな訳でラストランに近づくにつれ赤色系統の「ゆったりやくも色」に統一されていた381系に対しリバイバルカラーが施され、引退間際の同形式が一気に華やかになりました。

これまでなかなか見に行く機会に恵まれなかったのですが、所用とはいえ折角の山陰入りということで「最後の国鉄型特急電車」の381系を堪能することにしました。


岡山駅に着いて最初に遭遇したのは「緑やくも」。
1997年頃の塗色ということであまり写真等で見かけることも少なく、正直に言えば「こんな塗装あったな」という印象なのですが、これがまたなかなか似合っていてカッコいい塗装でして。
正面右上にあしらわれた「Yakumo381」のロゴも良いアクセントになっています。
車体色の白も若干グレー寄りで落ち着いた色味なのも良い感じです。



続いてやって来たのは岡山駅から西進した倉敷駅。
ここで「スーパーやくも」色の6連のやくも21号を迎撃。こちらはパノラマグリーン車付きの6連でした。LED表示までリバイバルして「"スーパー"やくも」と掲出してくれているのがニクい演出です。



21号が下った後に現れるのは現行「ゆったりやくも」色の上り22号。
日曜夕方の上りということか4両の基本編成に3連が増結された7連での運転でした。
KATOからも製品化されていますが、発売から1年経過してしまったのと引退間際ということもあり新品は(私の周りでは)枯渇し、中古市場も高騰している印象です。

そしてこの7連で組まれた場合、編成の両端が原型スカートとなるのも特徴でしょうか。
強化型スカートの顔も好みではあるのですが、「国鉄車」として見ると原型の方がやはり安心します。


米子駅の跨線橋に書かれた「海、山、旅のドラマは米子駅から」。
こんな掲示が残っているのも良い雰囲気です。


▲岡山駅に着いた「やくも24号」
運用を見つつ、米子入りに選んだのは国鉄特急色が充当されたやくも25号。
当然ながら内装はリニューアル車なので乗れば一緒…と思いきや、車内チャイムが鉄道唱歌のオルゴールになっていて、気合が入っています。(恐らくは録音したものを放送前に鳴動させたものと思います)

2024年になって国鉄特急色の列車が見られたというのはありがたいことですね。
汎用性もあり全国展開で両数も多かった485系ではなく、山岳路線特化の381系が最後に残るとはある意味予想外でした。そして最後にJNRマークを含めてリバイバルをしてくれた関係者に皆様に感謝です。



尚、帰路も国鉄特急色に乗れるかと思いきや、時間を見間違えていて緑やくもでの帰還でした。
「現代まで残った国鉄特急車」感の出るこのスカート、加えて2段電連の連結器と非常に好みです。貫通路部分に薄型ですが国鉄特急マークが取り付けられているのも表情が締まって良いですね。

久々の中国地方訪問で何をするべきか悩み宇野線・吉備線合計53.2kmの乗り潰しとやくも観察を両立させた結果、381系撮影は駅撮りのみとなってしまいましたが、リバイバルカラー全色を見ることが出来たので充分に満足しました。
乗り潰しの方はこれでJR西日本58.5%乗車完了ということで、地道に乗車キロを増やしつつまだまだ先は遠いな、といった感じです。

~閑話休題~


227系「Urara」が大量増殖していたものの、まだまだ115系が大量に活躍していて、久々にMT54サウンドも堪能することが出来ました。3+4の7両編成なども見かけましたし、まだまだ主役での活躍ですね。
末期色なんて言われた地域色ですが、塗装統一が始まってから14~15年ほど経とうとしているでしょうか。最初の頃と比べると、1色に塗られた西日本各地域の地域色もだいぶ見慣れた感じがします。15年近くも経てば、そりゃ見慣れるでしょうが…時の流れとは恐ろしいものです。

今すぐではないものの、いずれこの115系も貴重になるのでしょうね。
個人的には115系と言えば高崎・信越・中央線系統。中央東線の新長野色と山スカがいなくなり、高崎の湘南色がいなくなり、気が付けばしなの鉄道も風前の灯に。
こちらももう少ししっかり見に行きたい案件ですが、それはまた別の機会にということで。


ダイヤ改正前後でTLがザワついているものの、それらにはあまり参加できないので、自宅から大人しくTLを眺めていたいと思います。

~おしまい~

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