桜咲車両工場ブログ支区

桜咲車両工場の別館。 工作記録を中心に、名古屋から鉄道まみれの日々をお送りします。

九州旅行~2019夏~その1
コロナ禍も続く中、7月初旬からの大雨で九州各地、岐阜、長野では甚大な被害が出てしまいました。被災された方には御見舞い申し上げるとともに、二重三重で被害が出ないことを祈るばかりです。

日曜日こそ名古屋地区は(ちょっと風は強かったものの)好天に恵まれていましたが、週明けからはまた雨続き。一部ではまた強い雨が降っている地域もあるようで、これ以上の被害が出ないことを祈るばかりです。

さて、全く工作できていない現状に伴い過去にアップしていなかった旅行写真を少しずつ記事化していこうと思います。
まずは昨年2019年9月に訪れた九州旅行から。


▲加世田バスターミナルにて
熊本での友人の結婚式に出るため、前後の休日を合わせて九州旅行を敢行しました。
熊本へ向かうため降り立ったのは…鹿児島空港。対決列島最終決戦の白熊対決が行われた鹿児島空港です。

折角九州に行く…となってまず第一に訪れたかったのがここ加世田バスターミナル。
鹿児島空港~枕崎を結ぶ空港バスがここを経由するため、空港に降り立ってから一直線で辿り着くことが出来ます。

小学生の頃だったかに読んだ宮脇俊三氏の『時刻表2万キロ』。第3章の中で氏は枕崎→伊集院の区間を乗車し、その様子を9行にまとめられています。わずか9行、しかしそれがなぜか強く記憶に残っていて、その後ネット等で現役・保存車問わず鹿児島交通の写真を見掛けると「車幅が狭く、前方が円錐形になっている、馬づらのディーゼルカー(要約)」という表現を思い出してしまいます。

しかし如何せん鹿児島は私にとって遠くなかなか訪問する機会がないままでしたが、ついにかつて鹿児島交通線が走っていた土地に降り立つ事ができました。


▲DD1201号車(1961年新三菱重工製)

▲4号機関車(1926年日本車両製)

バスターミナルに着くとロータリーの中心にDD1200形DLと4号機関車の2両の保存車が目を引きます。

同バスターミナルには資料館が併設されていて、窓口で入館料を払って内部を見学することが出来ます。バス車庫の中にはキハ103形がDLやSLとともに保存されているそうですが、シャッターが下りていて基本的に外から様子をうかがう事はできなさそうでした。


バスロータリーの中にはこのような立て看板もあり、往時の構内の広さをうかがい知る事も出来ました。というかこの画像を眺めてるだけでもかなり楽しい…
構内に並んだキハ100形やキハ300形、怪しい廃車体たち…液体変速機化されて1980年代までキハ07同型のキハ100が生き残っていたんですよね。
(キハ07自体で見れば、改造されて21世紀まで生き残った鹿島鉄道のキハ600とかもいましたが…

説明の看板にもある通り、鹿児島交通枕崎線にとどめを刺したのは1983(昭和58)年6月の「加世田豪雨」による災害。これにより加世田~日置間を残し列車が不通となり、1984(昭和59)年3月17日の運行を最後に廃止となりました。

豪雨の前年から廃止方針が打ち出されていたとはいえ、自然災害でとどめを刺されるというのは何ともやるせない話です。

一通り資料館と構内を眺めた後、枕崎へ向かうためバスへ乗車…しようとしたところ、空港からのバスはなんと「降車専用」。加世田から枕崎へ移動するための乗車はできません。
時刻表をよく見ればしっかり書いてあったのですが完全に見落としていました。

乗る事ができる路線バスは30分前に出たばかりで、次は約2時間後。このままでは行程崩壊待ったなし…どころか指宿枕崎線乗車を捨てなければ熊本までまともな時間に辿り着くことができません。しかしここでゴネたってどうにもなりません。

…という訳で大人の秘儀、タクシーを召喚!
タクシー乗り場に居た運転手さんに枕崎まで行って貰えるかを確認し、乗車。

約20km先の枕崎駅まで上がり続けるメーターに戦々恐々としつつ過ごす30分。1万円行かない金額ではあるものの、ドキドキしっぱなしです(苦笑
折角タクシーに乗るなら沿線にあるはずの廃線跡にもっと目を凝らしておけばと今さら後悔しています。。

早々に空港連絡バスに追いつき、ずっとバスの後ろを眺めながら進むというなんとも微妙な時間も過ごさせていただいて…



※何度も言いますが、悪いのは時刻表をちゃんと読まなかった自分です。。



無事に枕崎駅へ到着し、鹿児島中央行き1342Dに間に合いました。
これで当初の行程に復帰です。

一瞬焦りましたが、スーパーに寄る時間も残しつつの枕崎着はかなり大きく。
枕崎駅まで乗り入れていた鹿児島交通枕崎線の跡地に立つスーパー「タイヨー枕崎店」で冷えたビールを買い込みJR線最南端を通るキハ47の乗客となったのでした。

~つづく~

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